ドイツの貴腐ワインと言えば「トロッケンベーレンアウスレーゼ」
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ドイツワインは辛口から極甘口まで、様々なタイプのワインがありますが、ドイツを代表する貴腐ワインとして有名なのが、「トロッケンベーレンアウスレーゼ」です。
モーゼル地方やライン川流域で生産されていて、主に使われるブドウ品種はリースリングやオルテガです。
トロッケンベーレンアウスレーゼは、糖分が極限まで凝縮した極甘口のワインで、トカイワイン、ソーテルヌワインと並んで世界三大貴腐ワインのひとつに数えられています。
トロッケンベーレンアウスレーゼとは「産地の名前」ではない!
トロッケンベーレンアウスレーゼという名称は、産地の名前だと誤解されることが多いのですが、産地の名前ではありません。
ドイツワインの格付けのひとつで、「乾いた果粒を選り摘んだ」という意味です。
ドイツワインは大きく4つに分類されますが、最上級に分類される「プレディカーツヴァイン」の中で、最もブドウ果汁の糖度が高いのがトロッケンベーレンアウスレーゼです。
貴腐菌が付着して干しブドウの状態になった果実を原料として造られます。
ドイツワインの格付け
ドイツワインは、収穫時の糖度によって格付けされています。糖度の基準は、「エクスレ度」と呼ばれる単位で表されていて、それぞれの等級ごとに、必要な最低エクセレ度と最低アルコール度数が決められています。
また、ドイツの甘口ワインは、全体的にアルコール度が低めに設定されているのが特徴です。
ここからは、最上級に分類される「プレディカーツヴァイン」の6つのカテゴリーのうち、トロッケンベーレンアウスレーゼ以外の5つについて解説します。
最低エクスレ度:67~82、最低アルコール度数:7%
通常の収穫期に収穫した完熟ブドウを使用。辛口から甘口まで幅広く、エレガントで爽やかな飲み口が特徴。
最低エクスレ度:76~90、最低アルコール度数:7%
カビネットよりも1週間以上遅摘みのブドウを使用。上品さと繊細さに加えて、奥行きを感じるしっかりとした味わいが魅力。
最低エクスレ度:83~100、最低アルコール度数:7%
厳選された上質な完熟ブドウから造られる、シュペトレーゼよりもさらに凝縮されたコクがある。
最低エクスレ度:110~128、最低アルコール度数:5.5%
貴腐化したブドウの粒だけを厳選して造られる、フルーティーで濃密な甘みのある豊かな味わい。
最低エクスレ度:110~128、最低アルコール度数:5.5%
樹上で凍結したブドウを使用。ブドウの個性が際立ち、上質な糖分が凝縮された旨みがある。
ワインでベーレンアウスレーゼクラス以上のものは、天候条件などによって原料となる貴腐ブドウの収穫量が足りないと、生産できない年もあります。
まとめ
ドイツの貴腐ワインは、甘口ワインの最上ランクに区分されるトロッケンベーレンアウスレーゼが特に有名です。
希少で高価なワインですが、ランクによる糖度の違いを飲み比べたり、世界三大貴腐ワインのトカイワインやソーテルヌワインと比較したり、機会があればぜひ味わいの違いを楽しんでみてくださいね。
【トカイ】極甘口の「貴腐ワイン」とは?ワイン通販で簡単に買える?にて詳しくご紹介していますので、是非あわせてご覧ください。